現実に支払がされたものは、当然に控除の対象になります。
問題は、年金のように将来にわたって支給が継続されるものについて、どこまでが控除の対象となるかです。
これによれば、損害賠償請求の訴訟においては、口頭弁論終結時に支給済みのもの及び口頭弁論終結時に支給されることが確定しているものが控除されることになります。
被害者が控除の対象となる年金の給付を受けているときは、口頭弁論終結の際に、既支給分及び支給確定分を明らかにしておかなければなりません。
示談による解決の場合は、示談までに、既支給分及び支給確定分を明らかにしておく必要があります。
死亡被害者の損害賠償請求権を取得した相続人と、遺族年金等を受ける遺族が一致しない場合、遺族年金等の給付額は、受給権者である相続人の取得する損害賠償額だけから控除され、受給権者でない相続人が取得する損害賠償額からは控除することができません。(最判昭和50年10月24日民集29巻9号1379頁、 最判平成16年12月20日判タ 1173号154頁)。